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事業承継(事業譲渡)を考える時

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

業績が思うように上がらず、資金繰りにも行き詰まりそうなとき。高い金利の借入れで無理に続けるより、事業を引き継いでくれる相手を探すことも、経営者の大切な選択肢です。事業承継・事業譲渡の考え方と、相談先をまとめます。

事業を引き継ぐ形

  • 親族への承継:子どもなどの親族に引き継ぐ
  • 従業員への承継:役員や従業員に引き継ぐ(MBO など)
  • 第三者への承継(M&A):会社の株式を譲る、または事業の全部・一部を譲渡する

後継者がいない場合でも、第三者に引き継ぐ道があります。

引き継ぐことのメリット

  • 従業員の雇用や、取引先との関係を守れる
  • 技術やお客様など、築いてきたものを残せる
  • 株式や事業の譲渡の対価を受け取れる場合がある
  • 経営者個人の保証を外せる場合がある

赤字や小規模な事業でも、技術や顧客、立地などに価値があれば、引き継ぐ相手が見つかることがあります。

経営者保証の扱い

事業を引き継ぐとき、金融機関からの借入れについて、前の経営者の個人保証をどうするかが問題になります。「経営者保証に関するガイドライン」の事業承継時の特則では、前の経営者の保証を後継者にそのまま引き継がせることは原則として行わず、それぞれの保証の必要性を改めて判断することとされています。金融機関と早めに話し合いましょう。

中小企業の後継者不足

国は、2025年ごろまでに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者が約245万人となり、そのうち約半数(127万)で後継者が決まっていないと推計していました。後継者が見つからずに廃業すると、多くの雇用や技術が失われます。事業を引き継いでもらうことは、地域や取引先にとっても大きな意味があります。

進め方と相談先

事業承継は、相手探しから条件の交渉、契約、引継ぎまで、半年から1年以上かかることも珍しくありません。早めに準備を始めることが大切です。

まずは、国が各都道府県に設けている事業承継・引継ぎ支援センターに相談してみましょう。後継者探しや、引き継ぐ相手とのマッチングについて、無料で相談できます。取引のある金融機関や、商工会議所・商工会も相談先になります。

M&Aの仲介会社などを利用する場合は、中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」に登録されているかを確認し、手数料や契約の内容をよく比べてから依頼しましょう。

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。