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追加融資を頼まれる人達

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

一度融資を受けた事業者が、2〜3年ほど経つとよく経験することがあります。それは、日本政策金融公庫(以下、公庫)から「追加で借りませんか」と連絡が来ることです。

これから融資を受けたい方や、断られた経験のある方からすると、うらやましい話かもしれません。しかし、金融機関のほうから借りてほしいと声をかけてくるのは、珍しいことではありません。

声をかけられる事業者の共通点

  • 延滞が一度もない
  • 最初の融資から2年ほど経っている、または融資の半分ほどを返済している

明確な基準が公開されているわけではありませんが、一般にはこの2点が共通しています。どちらも、公庫が取引の記録を見ればすぐにわかることです。

声をかけられれば、必ず借りられる?

相手から声をかけてきているので、通常の申込みより通りやすいのは確かです。しかし、必ず借りられるわけではありません。記録を見て「追加の融資をしてもよさそうだ」と考えても、面談してみたら事業がうまくいっていなかった、決算の申告をしていなかった、ということもあるからです。上の2点に加えて、

  • 業績が好調である
  • 日々の記帳と決算の申告をきちんと行っている

ことも必要です。ここまで整っていれば、断る理由はありません。一度取引のある事業者には一定の信用があるので、2回目の融資は、手続きも比較的簡単に済むことが多いです。

最初は小さく借りて、実績をつくる

最初の融資で希望額に届かなかったとしても、腐る必要はありません。信用も実績も担保もない最初の融資で、希望どおりに借りられることのほうが少ないのです。借りたお金の範囲で工夫しながら事業を続けていけば、追加で設備投資をしたいときや困ったときに、また力になってもらえます。

最初の融資は、事業を立ち上げて続けていけるぎりぎりの額を見極め、自己資金もできるだけ使って、少なめの借入れで始めるのもひとつの方法です。2年ほどは実績づくりと考えて頑張り、その時点の状況を見て、規模を広げるなら、そのときに大きく勝負をかけても遅くはありません。

公庫から声がかからなくても、最初の融資から2年ほど経っている、または半分ほど返済している方は、延滞がなく記帳と申告をきちんとしていることを前提に、追加の融資を積極的に相談してみてください。

完済した人は「優良なお客様」

延滞なく完済した事業者は、金融機関にとって「引き続き取引したい優良なお客様」です。完済したときは、追加の融資を最も受けやすいタイミングといえます。

完済すると、次のようなはがきで通知が届きます。運営者が経営する合同会社smartweblabが、2012年に公庫から受けた300万円の融資を、約5年で完済したときのものです。

中を開くと、次のようになっています。

完済の知らせと一緒に、セーフティネット貸付や教育ローンの案内が入っていました。「引き続き何かあれば利用してください」というメッセージです。私もこのとき追加の融資を打診されましたが、最初の融資のおかげで事業が軌道に乗り、資金に余裕があったため、このときは辞退しました。

完済した後も融資を受けたい方は、遠慮なく相談してみてください。完済すると、弁済証書(返済が終わったことの証明)も受け取れます。

参考:借りれる時に借りておく

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。