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融資が出ない事業計画書

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

公的な融資で大切なのは自己資金ですが、自己資金を用意したからといって、必ず融資が下りるわけではありません。自己資金と事業計画書の組み合わせで、次の4つに分けて考えてみましょう。

  1. 自己資金があり、事業計画書もしっかりしている
  2. 自己資金はあるが、事業計画書が不十分
  3. 自己資金はないが、事業計画書はしっかりしている
  4. 自己資金がなく、事業計画書もずさん

4が融資を受けられないのは当然です。反対に1は、融資の対象外の業種である、自己資金が実は見せ金である、といった事情がない限り、融資は下りやすいでしょう。

難しいのは2と3ですが、一般的には3より2のほうが融資は下りやすい傾向があります。もったいないのは、自己資金があるのに、事業計画書が不十分なために融資を逃してしまう2の方です。

では、どのような事業計画書が「ずさんな事業計画書」なのでしょうか。

1. 売上の見込みが甘い

数字に根拠がない計画書です。たとえば飲食店で、席数から考えてありえない回転数で売上を見込んでいるケースがよくあります。平日と週末の回転数を分けて考えていないのも、検討が足りない証拠です。週末と平日で客数が違うのは当然だからです。

2. 経費が漏れている

たとえば、毎月40万円の利益が残る計画書でも、経費に大きな漏れがあれば、その前提が崩れます。家賃や人件費が抜けていることはさすがにありませんが、リース料などの毎月の固定費、税金、借入金の返済などを見落としていると、すぐに指摘されます。

40万円の利益のはずが、漏れていた経費や返済を引くと30万円かもしれません。家族を養っている方なら「生活していけますか」、事業として見ても「仕入れや投資のお金はどうするのですか」という話になります。

3. 利益が大きすぎる

1や2が甘いと、最終的な利益は大きくなりすぎます。経験豊富な担当者は、そうした絵に描いた餅のような計画には融資しません。実際、中小企業の多くは赤字です。利益の出る計画書を書けば融資が下りる、というものではありません。

かといって、計画の時点でまったく利益が出ないのなら、その事業に融資する人はいません。現実を見て、現実的な数字を出してはじめて、融資につながります。

分厚い計画書は必要ない

何十ページもの事業計画書は必要ありません。しっかり考えて作った計画書であれば、数ページでも融資は下ります。金利が低く固定の、有利な条件で借りられる公的な融資は、ずさんな計画では下りません。

参考:嘘の事業計画で融資はおりる?・事業の見通し(月平均)

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。