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運転資金と設備資金

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

金融機関から融資を受けるときは、お金の使い道(資金使途)が問われます。使い道は大きく「運転資金」と「設備資金」に分かれ、融資の制度によっては、どちらに使うかで融資の限度額や返済期間、金利が変わります。日本政策金融公庫の融資でも、使い道をはっきりさせておくことが大前提です。

運転資金とは

運転資金は、事業を続けていくために必要なお金です。中小企業では、取引先から売上代金を回収する前に、仕入れや人件費などの支払いが必要になることがよくあります。必要なときに運転資金を用意できるかどうかは、健全な経営の大切なポイントです。

運転資金を調達する手段がないと、黒字なのに支払いのお金が足りずに行き詰まってしまう(黒字倒産)こともあります。

運転資金の種類

運転資金は、使い道によって細かく分けて考えられることがあります。銀行が融資の妥当性を判断するときによく使う分け方です。

  • 経常運転資金:仕入れや生産、販売など、ふだんの事業に必要なお金。一般に「売上債権(売掛金・受取手形)+棚卸資産(在庫)-買入債務(買掛金・支払手形)」で計算します。
  • 決算・賞与資金:税金の納付や、賞与の支払いなどに必要なお金。中小企業では、納税のために資金を調達するケースも多くあります。
  • 増加運転資金:売上が増えて仕入れなどが増えたときに、追加で必要になるお金。
  • 季節資金:特定の季節に売上が集中する商品・サービスで、その時期の前に必要になるお金。
  • このほか、融資が実行されるまでのつなぎ資金や、赤字を埋めるための赤字補填資金などもあります。

設備資金とは

設備資金は、事業を行う環境を整えるためのお金です。店舗の内装・改装、機械や車両、パソコンや事務機器の購入などが当たります。

設備資金は、内容によって金額に大きな差が出ます。事務用品なら数万円、パソコンやコピー機なら数十万円、設備の増設や店舗の改装なら数百万円以上かかることもあります。運転資金のように継続して必要になるものではありませんが、そのつど必要な金額が大きく違うため、事前の計算と調達の計画が欠かせません。

正確に計算して、見積書をそろえる

設備資金を融資でまかなう場合は、事業計画書と見積書をしっかり準備しましょう。理由は2つあります。

ひとつは、必要な資金をきちんとまかなうためです。融資を受けた後で、工事の追加費用が必要になって足りなくなった、ということがないようにしなければなりません。

もうひとつは、使い道と金額がはっきりしていないと、融資を受けられないおそれがあるためです。審査では、その設備投資で経営がどれだけ良くなるのか、返済に問題がないかが判断されます。あいまいな計画や見積書では、慎重に見られてしまいます。

参考:必要な資金と調達方法・黒字倒産する人達

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。