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自己資金の重要性

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

2024年からの変更:日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は2024年3月末で終了しました。2024年4月からは、この制度を使わなくても、創業時の融資を無担保・無保証人で申し込めるようになっています。制度上の自己資金の要件もなくなりましたが、審査で自己資金が重視されることは変わりません。創業時の主な融資は「新規開業・スタートアップ支援資金」(2025年3月に新規開業資金から名称変更)です。最新の条件は日本政策金融公庫のサイトでご確認ください。

新しく事業を始める方の融資で、日本政策金融公庫(以下、公庫)が特に重視するもののひとつが「自己資金」です。公庫だけでなく、信用保証協会や民間の金融機関も、自己資金を大切な判断材料にしています。

自己資金がまったくない状態で融資を申し込むと、よほど有望な事業計画があるか、担保などが用意できない限り、審査はかなり厳しくなります。

「自己資金がないから融資を受けたいのに」と思われるかもしれません。それでも自己資金が重視されるのには、はっきりした理由があります。

なぜ自己資金が重視されるのか

自己資金の額と、それをどのように貯めてきたかを見ると、その人のお金に対する姿勢や、開業への準備・熱意がわかるからです。

例を挙げてみましょう。

Aさんは、毎月25万円の給料のうち5万円を、5年間こつこつ貯金してきました。貯めた300万円を元に、足りない300万円を公庫から借りて独立しようとしています。

Bさんも同じ25万円の給料ですが、貯金はほとんどありません。独立の話が来たので、必要な600万円をすべて公庫から借りようとしています。

貸す側の立場で考えると、Aさんに300万円貸すのと、Bさんに600万円貸すのとでは、どちらが安心でしょうか。答えは明らかです。

独立を考えているのに自己資金を準備できていないと、計画性や準備が足りないと受け取られても仕方がありません。

「どう貯めたか」も見られる

公庫の担当者は、自己資金の額だけでなく、いかにして貯めたのかもしっかり確認します。「毎月5万円ずつ5年間貯めてきた」という事実は、それだけで大きなアピールになります。

事業で利益を出すことは、私生活でいえば、収入の範囲で支出をコントロールし、貯金をすることと同じです。私生活でお金を残せる人は、事業でも利益を残せると見てもらえます。

自己資金は通帳で確認される

自己資金は、通帳の履歴で確認されます。手元の現金や、通帳に記録のないお金は、自己資金として評価されにくくなります。貯めているお金は、必ず通帳に記録が残る形で貯めておきましょう。

これから開業を考えている方は、まず自己資金を貯めることから始めてください。

参考:自己資金が無い場合・見せ金とは?

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。