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融資圧縮時の対処法

監修:行政書士 渡邉徳人(行政書士事務所WITHNESS 代表・熊本県行政書士会 第05430405号)最終更新日:

融資の金額を減らされた(圧縮された)ときのことを考えておく。これは、日本政策金融公庫(以下、公庫)の融資を申し込むうえで、必ず頭に入れておきたいことです。

公庫の融資は、申し込んだ金額がそのまま認められるとは限りません。公庫は「借りたい金額」を貸すのではなく、事業に必要な金額のうち、貸せる範囲で貸します。

ところが、多くの方が「申し込んだ金額を全額借りられる」前提で事業計画を立て、減額されたときのことを考えていません。必要以上に大きな金額で申し込むと、減額の対象になります。

設備資金は減額されやすい

設備資金は使い道と金額がはっきりしているため、運転資金に比べて融資が下りやすい項目です。その一方で、金額が大きくなりがちなため、減額の対象にもなりやすい項目です。

たとえば、車両3台分を設備資金として計画していても、「はじめは2台から始めてはどうですか」と担当者から提案されることがあります。公庫には「小さく始めて大きく育てる」という考え方があるためです。

この金額の判断は、面談で粘っても簡単には変わりません。必要性をしっかり説明することは大切ですが、貸せない金額は貸せないのです。

減額されたときの対策を用意しておく

車両が3台必要なのに2台分しか融資できないと言われたときは、たとえば次のような対策が考えられます。

2台は購入 + 1台はリース(または分割払いで購入)

こうすれば、車両3台という当初の事業計画を崩さずに(毎月のリース料や分割払いが少し増えるだけで)、公庫が貸せる金額の範囲に収めることができます。減額の幅によっては、3台ともリースにするなど、計画を見直すことも必要です。

リースや分割払いは費用が高くなるので避けたい、という方もいますが、融資で賄えない部分は、計画を切り替えて対応することが大切です。

事業計画書に一文を添えておく

事業計画書に、たとえば次のような一文を添えておく方法もあります。

借入希望額が大きいと判断される場合は、車両1台を分割払いで購入することも検討しています。その場合、毎月の経費は多少増えますが、計画上の利益で十分まかなえる見込みです。

担当者も「減額されたときのことまで考えている」と受け止め、たとえば800万円は難しくても500万円なら融資できる、という判断につながりやすくなります。

「どうしても800万円が必要です」と粘っても、認められる金額は変わりません。それどころか、「それなら今回は難しいですね」と全額見送りになることもあります。

希望どおりの金額が必ず下りるわけではないからこそ、減額されたときの対応を考えておくことが大切です。「〇〇の場合は××する」という柔軟な計画を立てておきましょう。

身の丈に合った金額で申し込む

希望どおりの金額を借りるいちばんのコツは、事業の規模に見合った金額で申し込むことです。自己資金100万円の方が1億円の創業融資を受けられないのと同じように、事業の規模に比べて大きすぎる申込みは通りません。

すでに事業をしている会社でも、借入れの額は、月の売上(月商)の数か月分程度がひとつの目安とされています。たとえば月商800万円の会社なら、数千万円程度が上限の目安です(公庫と民間の金融機関をあわせて考える必要もあります)。

減額を見越して、少し多めに申し込むこと自体は問題ありません。しかし、多すぎれば「融資は難しい」と判断されてしまいます。自分の事業の規模を客観的に見て、「この金額なら借りられる」と自信を持てる額を事業計画に落とし込みましょう。

参考:リースと融資の違い

※制度の内容や金利は変わることがあります。最新の情報は、日本政策金融公庫・信用保証協会・各自治体など、各機関の公式サイトでご確認ください。